2019年秋、宮城県美術館の移転プランが県から突然発表されました。まちづくり・美術・建築・決定プロセス、さまざまな観点からみて問題が多く、県内外から移転を疑問視する多くの声があがっています。今の美術館の豊かな自然に囲まれた立地、モダニズム建築の巨匠・前川國男による建築、そして、約40年に渡ってこの場所で育まれてきた芸術文化。移転すれば、立地も建物も、文化的な蓄積も断ち切られてしまいます。震災にも耐えた今の建物は、必要な改修をするだけで、今後50年は使える強固な建物です。また、改修は新築移転するよりも経済的です。そしてなにより、県内外の声を無視した移転案の決定プロセスは、とても納得できるものではありません。だから、私たちは現地存続を求めます。一緒に、声をあげていきましょう。
設立直後に数百名人もの県内外の方が会員になってくださいました。この力を結集するため、定期的な会合と情報共有につとめます。
●定例会:月1回程度、世話人会:週1回程度
美術館の設立経緯を知る先達から、学術・芸術界のキーパーソンまで、私たちに知恵を授けてくださる方々との連携協力を図ります。
ともすれば仙台市の問題と混同されがちですが、問題が複雑でよくわからないという県民も少なくありません。10人程度の少人数の参加者を対象に、宮城県美ネットのメンバーが美術館問題を解説する出前講座です。
●主要活動時期:2020年8月から10月頃
私たちの活動自体、文化的でありたい。メンバーには芸術家も多いことから、「美術館のある川内の風景を描く100人展」「建築系学科学生限定!大宇根弘司氏に歩いて学ぶ設計術(仮称)」など、創作性あふれる活動を展開します。
●「100人展」:10月20日(火)~25日(日) @宮城県美術館地下 県民ギャラリー
●「設計講座」:企画中
宮城県美術館に集合し、お気に入りの場所、心をとめた風景など、その都度発見したものを写真に撮り、「#宮城県美術館のここが好き」をつけてSNSで拡散。美術館ファンとの交流を深める試みです。
●毎週土曜日開催中、11:30~ 定期開催 @宮城県美術館
4.デザイン・アート連動企画と連動した「シンポジウム─川内と美術館を語ろう(仮称)」のほか、出品者や美術館を愛する県民が集い、美術館と川内について語り合います。もちろんこのホームページも、多くの人々に届く情報発信を心がけた重要なツールです。
●「シンポジウム」:10月24日(土) @宮城県美術館地下 県民ギャラリー*このほかも企画中です。
宮城県美ネットは、百戦錬磨の建物保存の活動家や専門的な知見を有する建築家のほか、県会議員の方々らとも情報交換を重ねています。県の政策実施に県民が参画し、より良いものにする。そのために、必要な政民協働にも尽力していきます。